読書備忘録ーロマンチックな回覧板をまわす

これまでに読んだ本の感想をこっそりと書いていく予定 ロマンス小説多めでかなり偏りと多少のネタバレがあります

「いたずらなキスのあとで」リンゼイ・サンズ

 「微笑みはいつもそばに」に続く第2弾、妹のシュゼットの恋愛編。タイトルこそ可愛らしいのですが、いくぶんタイトル詐欺な内容とも言えるでしょう。とにかくシュゼットが強烈でアクティブ感に溢れたレディ(!)なのが、読んでいるこっちとしては面白くてしょうがありません。そんなシュゼットが初対面の男性に結婚を申し込むことから物語が回りだします。申し込まれたダニエルはシュゼットに惹かれつつも、あまりのスピード展開におたおたしています(でもキスはするし、その先もする)。

この話から得る学びは「考えるな!感じろ!(byブルース・リー)」といったところでしょうか。

いたずらなキスのあとで (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

いたずらなキスのあとで (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

 

 あらすじ

クールな独身貴族……のはずが、
型破りで初心なおてんば令嬢と出会ったその日に婚約――! ?

あふれるユーモア! とびきりキュートなヒストリカル・ラブ
『微笑みはいつもそばに』に続くマディソン姉妹シリーズ第二弾! 

 

 

この話は一作目の「微笑みはいつもそばに」のいわば裏バージョンで、一作目がクリスティアナ・ラドノー伯爵カップル視点、二作目はシュゼット・ダニエルのカップル視点で、起こったできごとが描かれています。登場人物が入り混じる中、この人はこの時どう動いていたのかがわかるという面白さがありました。

そしてあふれるユーモアは間違っていませんが、この作品に関しては、あふれるラッキースケベと付け加えたくなること請け合いです。個人的にはシュゼットが男性のイチモツを、「春の柱(メイポール)」と呼んでいるのがツボでした。(官能小説でみつけた言い方らしいです)

クリスティアナは長女らしく慎重な面を持っていますが、次女のシュゼットははきはきとモノを言う、情熱的で行動派の女性です。何とか冷静に行動しようとするダニエルと、結果として無邪気かつ熱心に誘ってしまうシュゼットの組み合わせ、これを笑いながら楽しんでいるうちに最後までするりと読めてしまいますね。