読書備忘録ーロマンチックな回覧板をまわす

これまでに読んだ本の感想をこっそりと書いていく予定 ロマンス小説多めでかなり偏りと多少のネタバレがあります

「愛は永遠に」ウェディング・ストーリー2015(「放蕩侯爵と白い真珠」キャロル・モーテイマーその他)

 4 人の作家による短編集です。「放蕩侯爵と白い真珠」キャロル・モーテイマー、「ウェルボーン館の奇跡」ダイアン・ガストン、「シークの愛の奴隷」マーガリート・ケイ、「悩める侯爵」エリザベス・ロールズ

いつも思うのですが、ハーレクインには、「放蕩ナントカ」が多すぎる!ヒーローが放蕩侯爵、放蕩伯爵、放蕩者とやたらに放蕩ばっかりしている印象ですが、実際に読むと割と簡単にヒロインにめろめろになったりするので、ちょっと個人的には納得がいかないケースが多いです。ここに出てくる放蕩伯爵はなんと、10年間ヒロインに一途な気持ちを持っているという設定でした。これでは全く放蕩侯爵でも何でもないため、こういうのを読むとつい「看板(タイトル)に偽りあり」では?と思ってしまいますね。

ウエディング・ストーリー2015 愛は永遠に

ウエディング・ストーリー2015 愛は永遠に

 
内容紹介
①「放蕩伯爵と白い真珠」1年前に亡くなった夫の喪が明け、公爵未亡人のソフィアは社交界に復帰した。自宅で開いた舞踏会に現れたのは、奔放な伯爵として悪名高いダンテ! 
②「ウェルボーン館の奇跡」子爵のジェラルドは重い気分でウェルボーン館にやってきた。不慮の死を遂げた母親の遺言で、館に住む見知らぬ3人きょうだいの後見人を務めるはめになったのだ。
③「シークの愛の奴隷」アラビアで父親の仕事を手伝うフランス人のジュリエット。乗っていた船が嵐で沈み、彼女はラシュアール王国の浜辺に流れ着いた。当地の部族に捕らえられ連行されたのは、光り輝く壮麗な宮殿。彼女は王国のプリンス、カリドへの贈り物にされてしまったのだ!
④「悩める公爵」“国王が決めた花嫁に難色を示す皇太子を説得せよ”法外な命令に、公爵のケスターは自邸の図書室でつぶやいた。「愛に基づかない、便宜上の結婚なんて最悪だ」
 
 
短編集に関しては、これまで読んだことのない作家をお試し感覚で、好みの作家に当たればラッキーという気持ちで読みます。4編とも想像を超えるほどうっとりさせてはもらえませんですが、まぁそれなりと楽しめたというところでしょうか。
ちょっとひとこと。ハーレクインに出てくるシークとは、ざっくり言えば「アラブなどを代表する砂漠の国の高貴な大富豪」だと定義すれば、多分大丈夫。私はシークものに対してあまり食指が動かないので、このジャンルに関してかなりぼんやりとしか理解していない気もしますが、そこはたいした問題ではありません。内容ですが愛の奴隷っていうか、“光り輝く壮麗な宮”という設定はあんまり活かされておらず、ジュリエットとシークがなんか2人で盛り上がってお風呂に入りながらエッチなことをしているという話でした。ハーレクインにはいろいろジャンルがあるので、この辺に関してはシーク好きの愛好家に任せるつもりです。
実は最後の「悩める公爵」が読みたくてこの本を手に取ったのですが、ハーレクインというより新婚の公爵夫妻が痴話げんかをしている話でした。可愛い話なので、深く考えずに良しとしておきます。