読書備忘録ーロマンチックな回覧板をまわす

これまでに読んだ本の感想をこっそりと書いていく予定 ロマンス小説多めでかなり偏りと多少のネタバレがあります

「フェニックスが唇に触れる」ジェイン・アン・クレンツ

これはジェイン・アン・クレンツ(別名アマンダ・クイック)のダークレガシー・シリーズ1作目となっています。2作目は、「琥珀色の光のなかを」という作品ですね。

このシリーズはパラノーマルと呼ばれるジャンルで、登場人物は超能力を駆使して敵と戦ったり恋に落ちたりします。私は超能力とか異次元なんかの話には基本あんまり興味がないので、大好きなクレンツ作品といえども手を出さずにいたんですよ。でも昔の作品なんかもあらかた読んでしまったので、おそるおそる手を出したというのが本当のところです。

でも「フェニックスが唇に触れる」なーんて、ロマンチックな題名だなぁと感じていたことは確かですね。

 

フェニックスに唇が触れる (ヴィレッジブックス)

フェニックスに唇が触れる (ヴィレッジブックス)

  • 作者: ジェイン・アン・クレンツ,高橋恭美子
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2013/05/20
  • メディア: 文庫
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 あらすじ

古書ディーラーの女性アビーは、超能力によって暗号化された書物のコードを解除できる特殊能力を備えていた。その能力に目をつけたのが、不思議なパワーを秘めた水晶について記した暗号ノートを追い求める邪悪な人物。
身の危険を感じたアビーは知人に相談した結果、超能力を持つ男性サムに助けを求める。
ふたりのあいだにはやがてめくるめく愛が芽生えるが……。

 

 

ヒーロー・ヒロインともども強い超能力の持ち主なのがこのシリーズのお約束で、偶然というか必然的に出会って、共通の敵を打ち破って絆を深めていくというのが大筋の流れになっています。

すいません。正直内容的にはビミョウかな。クレンツ作品なので話の進みとか描写はしっかりしているのですが、ヒロインが古書のキーを解読する能力とかの設定に私が上手くのっていけない。美形過ぎないヒロインとヒーローが惹かれあう感じはいつものクレンツなので全く文句はないのですが、そもそも私とパラノーマルの相性がイマイチな気がするなぁ。

クレスリー・コールのローア・シリーズは、異次元の超能力モノなんですが、狼男や吸血鬼なんかの設定がぶっ飛び過ぎて、かえってすんなり受け入れられたのがなつかしいです。特に「幻の花嫁」とか、官能小説ばりの描写があったりするのでそこまでいくとクレスリーの突き抜け具合が笑ってしまいますからね。クレンツは構成や登場人物の性格なんかが常識的なことが、逆に足を引っ張ってしまうのかもしれないなんて思いました。

タイトルにあるフェニックスは、象徴として夢にでてきたりヒーローの胸にある刺青の絵柄だったりします。タイトルにするほどフェニックスが強い意味をなしていなかったので、それも少し残念だったかな。あ、でもベッドシーンの時には確かにヒーローの刺青のフェニックスに(ヒロインの)唇に触れてました。つまり、ベッドシーンそのままのタイトルってこと?