2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧
エリザベス・ホイトのメイデン通りシリーズ4作目です。この巻は、1巻から出てきている〈セントジャイルズの亡霊〉と呼ばれる謎に包まれた義賊にような存在の正体がついに詳しく明かされる、読み応え充分な一冊でもあります。それと同時に経験豊かな未亡人と…
これはメアリ・バログの新シリーズ、サバイバーズ・クラブの第1作目です。メアリ・バログは大人の男女の非常に細やかで深みのある心情を描くことができる、優れた作家だと言えるでしょう。しかし彼女の作品をロマンス小説と言い切ってしまうにはあまりに複雑…
エリザベス・ホイトのプリンス三部作の1作目「あなたという仮面の下は」に続く、第2作目です。一言で表現するならば、とってもロマンチックな話と言えばよいのかもしれない。伯爵の長女ジョージナと土地差配人ハリーの、身分違いの恋の話です。なんか私はこ…
エリザベス・ホイトのメイデン・シリーズ通り第3弾です。「聖女は罪深き夜に」でヒロインだったテンペランスの妹であるサイレンスが盗賊王ミッキー・オコーナーとの恋に落ちる話ですが、これに関しては第1弾から伏線が張られていたので、まぁ順当なところと…
エイザベス・ホイトのメイデン通りシリーズ、第1弾です。以前10作目の「心なき王が愛を知るとき」の感想を先に書いた際に、ブログに感想を書くため1作目から読み返してみようと思って戻って読んでみたのです。ざっくりとした内容しか覚えていませんでしたが…
クレスリー・コールのローア・シリーズで、「菫色の空へ」と対になっています。 「菫色の空へ」は弟のカデオン編ですが、「光と闇のはざまで」は兄のライドストロム編です。ローア・シリーズでは運命の女が存在しているという設定がされているのですが、厳格…
引き続きエリザベス・ホイトで、しかもこの話は私のお気に入りの物語でもあります。しかし超オススメと言うには、全体的にちょっと地味というか....。とりあえず美男美女が出てくるきらきらストーリーではありません。というよりヒーロー・(ではないような…
海外のロマンス小説を愛読する私ですが、単発よりもシリーズものを好んで読む傾向を持っているので、このメイデン・シリーズも当然1作目から読破しています。しかし実はこれ、シリーズものの10作目なのです。 エリザベス・ホイトは、暗い面を持つ人物、特に…
恋は人の運命を変えることができるのだろうか?なんてことを本気で思うには、少々年を重ねすぎたと言えますが、シェリー・トマスが持つ筆の力に、ふとそんな戯言をつぶやいてしまいました。 この本はシンデレラ・ストーリーと紹介されてはいるものの、主役…
クレスリー・コールのローア・シリーズ、第1巻ですね。シリーズの始まりにふさわしく、ライキー(人狼)の王ラクレイン(美形)が派手に登場、存分に活躍しています。お相手のヒロイン・エマは、妖精のような姿をしているヴァルキリー(戦乙女)ですが、ラクレイ…
「紳士と月夜の晒し台」に続くジョージェット・ヘイヤーのコージー・ミステリ*1、シリーズ第2弾です。個人的には前作よりも、こちらの方が好みかな。現代のミステリだとインパクト重視が多いので、サイコパスが出て来たりおどろおどろしい動機が隠されていた…
えーと、この話が果たしてロマンス小説なのか?と問われると微妙なジョージェット・ヘイヤーのミステリーです。ヘイヤーなので、当然艶っぽい描写はナッシング!その代わりに軽やかさとクラシカルな雰囲気を併せ持った物語の展開を楽しむのが、オススメの読…
ロマンス小説と大きくくられている作品の中には、恋愛の持つ甘やかさがメインの話だけではなく、男女の機微や人生の妙味を見事に描いている作品がひっそりと紛れ込んでいることがあります。シェリー・トマスに関しては「愛を知った侯爵」の回で、『お互い非…
前回の「もつれた蜘蛛の巣」がけっこう暗めのトーンで終わってしまったので、エロ満載(!)のクレスリー・コールのローア・シリーズで明るくしたいと思います。 ただし私はこの話のヒーロー・カデオンの女の趣味に関しては、ちょっとどうなのかなーと異議を…
なんか「赤毛のアン」のバージョン違い?とでもいうのでしょうか?アンが可愛らしいきらきらとしたスワロフスキーで作られたビーズ細工のブローチみたいな話だとしたならば、この「もつれた蜘蛛の巣」は、先祖代々受け継いだ由緒ある骨董品のような話だと思…
この本はクレスリー・コールのローア・シリーズ第2弾なのですが、最初にはっきりと明記しておきましょう。ローア・シリーズはどれも激しい官能シーンが書かれていますが、その中でもこの「幻の花嫁」はどエロいです。「時の扉を開いて」、「鏡のなかの魔女」…
ルーシー・モンゴメリと言えば「赤毛のアン」を書いた作家として有名です。というより「赤毛のアン」そのものが世界中に知られていると言えるでしょう。しかしモンゴメリは、“アンを書いた人”というだけではないのです。ではどういう人なのかというと“皮肉ま…
天然ドジっ娘ヒロインとみかけよりかなり繊細な心を持つヒーローという、リンゼイ・サンズお得意設定の物語です。しかし彼女の本に関していつも気になるのが、本のタイトルが内容と若干ズレていることなのです。この「いつもふたりきりで」というタイトルも…
この話はクレスリー・コールのローア・シリーズ「鏡のなかの魔女」の前作にあたります。出あった瞬間恋に落ちると紹介されており、そう聞くとたいそうロマンチックな感じがしますが、本を読んだ私からすると、あった途端に2人ともムラムラしているだけでは?…
一組の男女が偶然出会ってひと目で恋に落ち、モメてからハッピーエンドを迎えるという「これがハーレクインだ」という話でした。私がこのタイプの話を読むたびに思うこと、それは「ホワイトボードを使って2人で2時間ほどきっちりと話し合いをすれば、無駄な…
この話はファンタジーです。実は私はファンタジーにまるで興味が湧かないのですが、ハーレクインを紹介するサイトでものすごくオススメされていたので、ものは試しでよんでみたのです。それにしてもまぁ、イロイロな意味で激しい激しい。その中でもこの本の…